株式会社 土屋ホーム
年間1千件もの積算処理を2名で!
ARCHITRENDが実現した高度な効率化
札幌市の土屋ホームは業界に先駆け外断熱工法を導入し、いまやこの技術で全国No.1の実績を誇る住宅メーカー。営業支援目的で「ARCHITREND 21」を導入した同社では、「ARCHITREND 21」の営業・設計・積算連携機能を活かして、独自の一貫システムを構築。高度な業務効率化を実現しています。
ニーズを先取りプラスアルファの提案を
- 貴社の技術力には定評があります
-
石橋氏
現在の住宅業界で主流となった外断熱工法を、当社はいち早く7年前に導入しており、いまや全国ナンバーワンの実績を持っています。昭和59年に「全国省エネルギー住宅コンクール」で建設大臣賞を受賞するなど、高気密・高断熱の高性能な住宅造りは昔からのポリシーといえます。
- 近年のユーザニーズの動向は?
-
石橋氏
非常に高度化していますね。インターネットなどの利用が一般的になり他社の情報も当然のようにご存じですし、ホルムアルデヒドなどの難しい知識も理解していらっしゃる。自ずと住宅へのニーズも高度なものとなる。高気密・高断熱も、シックハウス対策も、対応して当然という感覚なんですね。ですから私たちはつねにお客様のニーズを先取りし、そこへプラスアルファした提案を行なっていく必要があるんです。
- CADはいつごろからご利用ですか?
-
石橋氏
約13年前に自社開発したCADを使っていましたが工法の進化に対応しきれなくなり、5年前に専用CADを中心に多数を比較検討し「ARCHITREND 21」を導入しました。この時は営業部門でプレゼンでのCG活用などの要望が高まったため、主に営業支援を目的に導入しました。
-
中野氏
選定は本社の設計部門の部課長と、CAD経験の少ない人たちが中心となって行ないました。初心者に近い人が業務で使えるCADを、という視点で選んだのです。
- それが一貫システムにつながった?
-
石橋氏
そうです。運用は各拠点に任せていたんですが、「ARCHITREND 21」は当然、パースだけでなく実施設計も積算もできますから、これを活かそうと……そこで生まれたのが一貫システムの構想です。各支店で「ARCHITREND 21」を使って図面を作り、その図面データを工場に連動して資材をプレカットし、さらに最終的には積算までトータルで連携させようという考えです。
拠点業務をトータルに連携・支援
- プロジェクトの進行状況はどうですか?
-
石橋氏
プレカット工場への連動はスムーズでしたね。現在では設計事務所など外部の協力会社も「ARCHITREND 21」を使っているので、そのまま設計データを渡して加工に、という流れが実現できています。
-
中野氏
難しかったのは積算部分です。部材や単価、あるいは見積自体の仕組みも当社独自のスタイルがありますし、当社の基幹システムとの融通も取る必要がありました。これはソフトの問題だけではなく、元になる図面の書き方にも一定の技術が必要になるので、福井コンピュータの方に当社の拠点で図面の書き方を指導してもらったりしています。おかげでようやく思う通りの図面づくりができるようになってきました。
-
中野氏
現在は我々積算課で全国の新規物件の積算を行なっています。といっても実際には2名で年間1千件の積算を処理しているんです。「ARCHITREND 21」による積算システムが無かったら絶対不可能です。
-
石橋氏
各拠点でパースから設計、見積までトータルに処理するスタイルの実現です。そうなれば営業全般のレスポンスがスピードアップでき、さらに加工までのコスト、時間が大きく削減できるでしょう。その意味でも現場の「ARCHITREND 21」の操作スキルをさらに向上させていくことが大きな課題となります。福井コンピュータにはますます大きな協力を期待したいですね。
※2004年発行のWind/fで掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。