積算シミュレーションの考え方とポイント
積算シミュレーションとは、設計図書や仕様書にもとづき、工事に必要な費用(原価)を予測・算出するプロセス、およびその結果を用いて利益率や工期、維持管理費などの変動を検証することです。
▼積算の基礎知識はこちらの記事で解説しています。
積算とは? 計算方法や仕事内容、失敗しないためのポイントをわかりやすく解説|FCA JOURNAL|建築CAD - 福井コンピュータアーキテクト
積算シミュレーションの種類
積算シミュレーションは、プロジェクトのフェーズや目的に応じて使い分ける必要があります。主に以下の4つの手法が活用されます。
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種類 |
主な目的 |
特徴 |
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概算シミュレーション |
初期段階で予算感を把握する |
延床面積や用途、過去データをもとに大まかな工事費を予測する |
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BIM連携シミュレーション |
設計変更に即応する |
3Dモデルとコストを連動させ、変更時に自動で金額を再計算する |
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LCCシミュレーション |
長期的な総費用を検討する |
建設費だけでなく維持管理や修繕、解体費まで含めて評価する |
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見積もりシミュレーション |
販売価格を決定する |
原価に利益や管理費を加味し、受注戦略を踏まえて価格を調整する |
積算シミュレーションで重要な歩掛(ぶがかり)
歩掛とは、ある一定の作業を完了させるために必要な作業員数や時間を数値化したもので、材料費だけでは見えてこない施工コストを算出するために欠かせません。たとえば、コンクリート打設作業における歩掛を考えてみましょう。10立方メートルのコンクリートを打設するのに、職人が4人、8時間(1日)かかるとします。この場合、1立方メートルあたりの歩掛は「0.4人工(にんく)」となります。この歩掛に、現在の公共工事設計労務単価などの最新の人件費を掛けることで、シミュレーション上の労務費が導き出されます。歩掛は現場の条件(高所作業、狭小地など)によって変動するため、これをいかに実態に合わせて微調整できるかが、シミュレーションの精度を握ります。
積算シミュレーションの精度を高めるポイント
精度の高いシミュレーションを実行し、積算業務に役立てるには、以下3つの視点が欠かせません。まずは施工計画の細分化です。単に材料を拾い出すだけでなく、工程表にもとづいた仮設計画や工法を細かく練り上げる必要があります。たとえば、大型重機を何日間リースするのか、警備員の配置は何名必要なのかといった、現場固有のコストを細分化して積み上げることで、より実態に近いシミュレーションが可能になります。2つ目が専用ソフトの活用です。Excelなどを用いた手動の計算は、どうしても転記ミスや数式の崩れといったリスクがつきまといます。専用ソフトであれば、自動計算によって短時間で「A案なら1億円、B案なら1億2千万円」といった複数のパターンを即座に検証でき、比較検討の質が向上します。最後3つ目が最新単価の反映です。建設業界を取り巻く環境は激変しており、材料価格の高騰や労務単価の引き上げが頻繁に起こります。一年前のデータでシミュレーションを行えば、それだけで大きな誤差が生じます。公共工事設計労務単価や物価資料など、常に最新情報をキャッチアップし、システム上のマスターデータを更新し続ける必要があります。
▼積算に活用できるさまざまなソフトについてはこちらの記事でご紹介しています。
積算ソフトとは? おすすめ製品4選や機能、選び方、導入する必要性を解説|FCA JOURNAL|建築CAD - 福井コンピュータアーキテクト
積算シミュレーションをするなら専用ソフトがおすすめ
Excelによる手作業での積算に限界を感じている方や、BIMデータの本格的な活用を目指す企業様に向けて、私たち福井コンピュータアーキテクトでは、お客様の業務規模や用途に合わせた最適なシステムをご提供しています。
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住宅設計において、「ARCHITREND ZERO」はその真価を発揮します。設計図面を作成するだけで必要な部材を自動的に拾い出し、積算・見積もりまでを一気通貫で処理するため、シミュレーションのスピードが飛躍的に向上します。また、設計変更が生じた際も3Dモデルを修正するだけでコスト変動が即座に反映されます。お施主様との打ち合わせの場ですぐに、見積もりシミュレーションを提示することも可能です。
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「最初からCADシステムを導入するのはハードルが高い」とお考えの企業様には、「ARCHITREND ONE」をご用意しております。詳細なCADデータが必須となるARCHITREND ZEROとは異なり、基本データだけでスピーディーに積算が行えます。ソフトウェアの購入やインストールの手間が不要なクラウド型システムのため、低コストかつ手軽に建築DXを推進していただけます。
さまざまな種類・計算方法から適切な積算シミュレーションを選び活用しよう
積算シミュレーションの役割は、初期段階での概算、BIMを活用した詳細な変動予測、さらには建物の寿命を見据えたライフサイクルコストの提示まで多岐にわたります。重要なのは、目的に応じて適切なシミュレーション手法を選択し、それを支える歩掛や単価といった基礎データを常に最新の状態に保つことです。
自社の現在の課題が、拾い出しのミス防止にあるのか、それとも発注者への提案力強化にあるのかを改めて整理してみましょう。
もし、手作業の限界やスピード不足を感じているのであれば、ARCHITREND ZEROもしくはONEを検討してみてください。無料体験版を用意しておりますので、お気軽にお試しいただけます。
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