八尋氏

当社の場合、早期の打合せから設計士が立ち合い、お客様のご要望をきめ細かくヒアリングしています。特に注文住宅では、そうやってお客様の想いに寄り添い要望を適確に反映させた、オリジナリティ豊かなプランを作成・提案しています。言わばお客様のご家族と設計士が共につくり上げていくこのスタイルが、当社ならではのものとしてたいへん好評をいただいています。「ジェイフォレスト古賀・新宮」（92区画）のような大型分譲案件を含め「まちなみ」への調和を意識した家づくり・まちづくりが人気を呼んでいます。

吉岡氏

建物に関していえば、当社独自の「JRJパネル」を用いた高耐震・高断熱な家づくりが特徴となっています。これは伝統的な木造軸組構造を進化させた工法で、柱間に耐力面材と木枠でパネル化したJRJパネルで家全体を囲うようにしてつくる一種のモノコック構造。耐震性はもちろん断熱性も高く、冷暖房効果にも優れています。また分譲住宅の省エネ住宅評価として、全物件で「BELS」評価証を取得し、お客様に省エネ性能を確認いただいています。

八尋氏

営業は6名、設計は7名体制です。ただし、設計の7名のうち3名は積算担当やコーディネーターなので、設計専業ということになると4名ですね。この少数精鋭で年間50棟余を作るのですから、業務全体の徹底した効率化が欠かせません。そして、その意味で大きな役割を担っているのが、設計業務の幅広い分野にわたるARCHITREND ZERO（以下ZERO）の活用です。実際、当社では、お客様へのプレゼンテーションを含めた基本設計から構造チェック、そして積算まで、トータルな形でZEROを用いています。

八尋氏

申請は外注ですが、お客様との契約を1/50詳細図で行っており、ZEROで生成した詳細図をベースに作成しています。ZEROなら建築法規や構造関連など、経験が浅い設計士でも容易にチェックできますし、外注先もZEROユーザーが多いので協業自体とてもスムーズになりましたね。また、この他にも特に顕著なZERO導入効果として、積算・見積りへの展開が挙げられます。

八尋氏

当社の注文住宅は自由度の高い設計が特徴で、さまざまなお客様の要望に応えるため仕様も多種多様に渡ります。それだけに早い段階から積算を行い、提案するプランごとにきちんと利益確保した見積りを作る必要があります。当時使っていた他社の3D CADでは当社の設定に基づく積算が難しく、ソフトを変更したり自社単価での作り込み等も行っていました。しかし、さらなる効率化が課題となり、あらためて着目したのがZEROの「手間なし積算」でした。手間なし積算なら、ZEROデータから工事項目・数量が自動集計できるのでスピードアップしますし、外注設計プランでもスムーズに積算できるわけです。

八尋氏

当社で長年使っている拾い出しの根拠となる計算式があり、新しい積算プログラムにもこれを受け継ぎたかったんです。そこで福井コンピュータアーキテクトが提供する有償サービスを利用し、マスター構築に協力してもらいました。また、ZEROの積算システムは作業が3Dで表現されるので「いまここを拾っている」とイメージしやすく、経験が浅くても確認しやすい点がとても良いですね。