「使いやすさ」で現場Plus を選択。独自の用法で活用フィールドを広げ、現場効率化&顧客満足向上を目指す
ネクストイノベーションは、首都圏で木造注文住宅の設計・施工、販売を展開するNEXTGROUPの中核企業である。現在では新築からリフオーム、分譲、増改築、各種ビル建築までフィールドを広げ、2023年にはDX化を目指す取り組みの一環として「現場Plus」を導入。独自の活用法で効果を上げている。ユニークな運用の詳細について同社の日野拓望氏に伺った。
顧客満足度向上に現場Plusが効果的
- まず貴社のご紹介をお願いします
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日野氏
木造注文住宅の設計・施工をメインに取り組む会社です。供給棟数は東京地区を中心に年間150棟弱ですが、フィールドは急速に広がっています。都内の物件と共に遠方のお客様も出てきました。たとえば愛知や千葉のグループ会社から依頼が来ることもあります。東京へ転勤するので家を建てたいという愛知のお客様が、愛知のグループ会社で打合せして施工を当社が担当するとか……。また、都内でビルものを扱う部署(特建事業)から木造建築を依頼されることもあります。コンクリートや鉄骨、鉄筋の価格が高騰していることもあり「木造で大型建築を建てたい」お客様が増えているのです。広い分野で当社の可能性が広がりつつあると感じます。
- 貴社が家づくりで大切にしているのは?
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日野氏
家づくりの全てで顧客ファーストというか、お客様との距離感をとても大切にしている会社です。近年特に「お客様の満足度の向上」に力を注いでおり、さまざまな取り組みを進めています。実は現場Plusもこの取り組みで大きな役割を果たしているんですよ。
- では現場Plusの導入経緯をご紹介ください
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日野氏
2年ほど前に別の現場管理ソフトを導入して使っていましたが、昨年、現場Plusに乗り換えたんです。乗り換えの一番大きな理由は、DX化の取り組みの一つであるクラウド型の積算システムの導入です。当社ではこのシステムを現場管理ソフトに紐づけ、職人への請求関係や受発注もサイト上で管理したいと考えていました。ところがその他社ソフトはコストの問題から実現が難しく、その点、現場Plusならコスト面も機能面も問題なく行ける!と。それですぐに導入が決まりました。
- ソフト乗り換えには抵抗もあったのでは?
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日野氏
もちろんそういう声もありました。でも、実際に現場Plusを使ってみると「こっちの方が使いやすい」「いろいろ便利な機能がある」という声が大きくて……。私自身も、現場Plusは納品管理等いろんなモノと紐づけられ当社流の使い方も工夫しやすいので、そこも含めてとても気に入っています。実際、現場への普及も思っていた以上に進んでいますよ。
現場Plusの活用で変わりゆく現場
- 現場Plusの方が使いやすいのはどんな所?
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日野氏
よく聞くのは「工程表」の使いやすさです。複数現場の工程を1画面で表示できて、担当者の重複チェックや工程の細かな検討も容易です。他ソフトではなかなかここまでできないんですよ。たとえば各業者の納品日指定も、現場Plusの「納品管理」を使えば業者が確認してくれたかどうか、こちらでチェックできる。結果「漏れ」は無くなるし「先方が見てない」場合もすぐ分かり対処できます。また、現場Plusの工程表は各工程を担当に振り分ければ皆が閲覧できるので、大工との打合せも「◯日頃になる見込み」等と説明しやすく見ながら調整できるし、すごく便利です。
- 導入による「現場の変化」は感じますか?
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日野氏
ありますね。特に前述の工程表を業者や職人と簡単に共有できるのが非常に大きくて……。たとえばこちらで不測の事態が発生した場合も、調整し直して工程表を変更すれば即座に関係者に伝わる。業者同士もそうやって確認できるから、「ウチの業者はここは無理だよ」といったやり取りもスピーディに行えます。さらに当社独自の工夫として、当社ならではの納まり等を資料集の形で現場Plusに蓄積して、全業者に共有させています。
- 資料集を現場Plusに蓄積している?
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日野氏
ええ。納まりとか、他社ではなかなか見られない作り方をしている所があって……たとえば建具の扉の下に付く床の見切りの位置とか、すごく細かい所ですが会社ごとに少しずつ違うんです。なので現場に新規の大工が入る場合など、そういった独自の納まりを知ってもらう必要があります。そこで現場Plusの中に架空の物件を作っておき、そこへ決め込んだ図面や各種納まり、外装の仕様等を写真と共に保存し全業者に共有してもらっています。新しい大工が現場に入る時も、それを見てもらえば画像等で容易に伝わるので、説明の手間は無くなります。「納まりが分からない」とか「図面が無いからできない」といった業者の文句もなくなりましたね(笑)。
さまざまに広がる現場Plus活用法
- 顧客満足向上にもお役に立っているとか?
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川名氏
そうですね。進行中の物件では施主に週1回の定期報告を行っていますが、これに現場Plusを使っています。特に会話形式でやり取りできる現場PlusのTalk機能も、お客様とのコミュニケーションに効果的と感じます。
- どのような点が効果的なのですか?
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川名氏
以前、別のモバイルメッセンジャーを使っていましたが、トラブルになりやすかったんです。そのアプリは見ると既読が付くため、お客様の質問に返信が遅れると既読スルーと取られ、お怒りを買いかねません。現場Plusなら既読/未読が先方に伝わらず、しかも、こちら側は分かるので、担当者の返信遅れに「質問来てるよ」とか「早く返事して」と通知できます。工夫次第で活用の幅が広がるツールなんですよ。これをどう活用するか、各地区工務部の腕の見せ所になりそうですね。
- 日野さんもいろいろ工夫しておられますね
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日野氏
いま制作中なのは「点検一覧」機能の新しい活用です。本来は安全パトロールで使うここに、各工事の項目ごとに確認すべき項目をリスト化した現場検査表を作って収納しています。たとえば基礎屋さんの現場入りタイミング用に「家の位置を最終確認する」等の検査項目をリスト化し配置検査表を作成。従来は紙媒体に作り検査したら◯を付ける形でしたが、チェック状況や是正状況を共有し難く上手くいかなくて……。そこで現場Plusを活かしてデジタル化しようと考えたのです。
- 具体的にはどんな使い方に?
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日野氏
現場Plus上で各現場の検査表を共有し、各現場ではそれを見ながら点検し撮影して◯×でチェックを入れていきます。そして、駄目だった箇所は平面図にチェックを入れコメントや写真を付して戻し、これを共有すれば問題箇所の対処も確実に行えるのでは……と期待しています。新たに検査専門の部署ができたので、そこで使ってもらうつもりです。
最終的には、誰もが17 時定時にちゃんと上がれる体制にしていきたい
それには現場Plus の活用が、大きなカギになると思っています
取材:2024年3月