株式会社楠亀工務店
簡単カスタマイズで顧客管理強化!
TREND Netで質の高い営業戦略を
滋賀県東近江市の楠亀工務店は、地域密着型の老舗工務店。特に地元を中心とした顧客との信頼関係を重視し、顧客管理に大きな力を注いでいます。そんな同社が新たな顧客管理の核としているのが、クラウド型顧客管理&データ保管サービス「TREND Net」です。その活用法について、社長の楠亀輝雄氏に伺いました。
お客様に感動を与える家づくりを
- 長い歴史をお持ちの工務店と伺いました
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楠亀氏
正確な創業は分かりませんが、私で5代目となります。父も祖父も棟梁という環境で、私も自然にこの世界に馴染み、後を継ぎました。しかし業界は私の代でずいぶん様変わりし、工務店のあり方も変化しています。昔は建てる側の立場が強く、施主は"棟梁にお任せ"で"建ててもらう"感さえありましたが、徐々にお客様の視点が重みを増し、今では完全に逆転しています。当社もこの点を忘れぬようにして、全てに関してお客様視点を何より大事にしています。
- 現在、経営課題としていらっしゃるのは?
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楠亀氏
家づくりに関しては、自信を持ってお客様にお勧めできる家として、進化したSE構法「重量木骨の家」を採用し、現在では全棟をこのSE構法で建てています。しかし、こうして高い技術で良いものを作るのは、いまや当然で、そこにプラスする何かが重要です。当社ではその何かを"家づくりを通じお客様に感動していただくこと"と考えています。莫大なローンを組む家づくりは、誰にとっても一生一度に近い大イベント。本来もっと感動的なものであるべきでしょう。
- 感動的な家づくりとは?
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楠亀氏
家づくりは長期にわたりますが、お客様の気持ちが最も高揚するのは実は契約時で、以降少しずつトーンダウンします。夢いっぱいで契約したのに、設計が入り現場が進むうち行き違いが起こり、徐々に当初の夢とズレが出てきて、不安になったり、不満が蓄積していくんですね。そこで当社は、お客様の気持ちがトーンダウンしないようきめ細かくケアし、引渡し時には「この家なら35年ローンも惜しくない!」と言っていただけるような家づくりを目指しています。そこで重要になるのがきめ細かな顧客情報の管理。「TREND Net」の導入もそれが背景にあります。
TREND Netを核に新業務フローの確立へ
- TREND Netの導入目的は?
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楠亀氏
実は以前、別のソフトを使っていたのですが、十分使いこなせず、単純な顧客リスト程度しか使っていませんでした。ところがそれが開発中止となりサポートも終了したため、TREND Netに乗り換えたんです。だから、正直いって機能など詳しく検討しなかったんですが、クラウドである点は重視しました。顧客情報という重要なデータを保管する以上、より安全性の高い場所に置きたいのは当然です。だから仮に同じサービスが他にあっても、福井コンピュータのような信頼できる企業の運営でなければ選びません。福井コンピュータならいきなり開発中止はないでしょうし(笑)。
- 実際に使ってみていかがでしたか
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楠亀氏
福井コンピュータ製品に共通する特徴ですが、使い手の側に立ったインターフェイスで使い勝手が良いですね。で、使っていくうちに多様な機能に気付き、徐々に戦略的に使うようになりました。カスタマイズが簡単なので、当社の手法に適したスタイルに改造し、より効率的に効果的に使えるようになりました。たとえば顧客情報の入力項目に「土地有り/無し」や「当社を知ったきっかけ」、「来場の仕方」等の項を作ったのもその一つ。同じお客様でも土地の有り無しで進め方が変わるし、土地の無い人向けの情報も発信できます。また「当社を知ったきっかけ」のデータを基に効果的な媒体を選び無駄なく広告を打てますし、「来場の仕方」から来場者の層の違いを読み取れば、よりタイムリーにアプローチできるんです。
- データを基に営業戦略を立てるんですね
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楠亀氏
ええ。しかもそれらのデータの集積から、年間の事業計画等も立てていくことができます。今までぼんやりとしか把握できなかったものを、データに基づき正確に把握し、精度の高い営業戦略として打ち出せるわけで……この違いは非常に大きいです。実際の営業現場でも、商談前に進行状況などを素早く振り返ることができるので、顧客対応もより効率的に的確にできるようになってきました。とは言え、本格的に使い始めてまだ3カ月。今はとにかくデータ入力をどんどん進めながら、TREND Netを核にした新しい業務フローの確立を急いでいますよ!
※2011年発行のWind/fで掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。