女性目線・男性目線で顧客ニーズを細かく収集
ARCHITREND ZERO & 3Dカタログ.comを駆使し
どこまでも具体的に、リアルに提案していく
東京ガスリモデリングは、間もなく創立40周年を迎える東京ガスグループのリフォーム専門企業です。首都圏各地に4つの直営店を展開し、各地域に密着した高品質なリフォームサービスを提供しています。そんな同社の強みの一つが、お客様の要望をくみ取り確実に実現する提案力の高さ。そして、この提案力を支えているのがARCHITREND ZERO(以下ARCHITREND)と3Dカタログ.com(以下3Dカタログ)による、リアルなビジュアライゼーションの積極的な活用です。
ここでは同社CS推進部 技術グループの金田徳子マネージャーと、実際にARCHITRENDと3Dカタログをお使いの本橋瑠美氏、向井まりえ氏に、3Dカタログ活用法の詳細について伺います。
30人の女性営業のほぼ全員がARCHITREND ZERO ユーザー
- リフォーム専業会社としての御社の特徴をご紹介ください
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金田氏
そうですね。よくお客様がご指摘になる当社の特徴は6つほどあります。まず男女ペアによる専任担当制と丁寧なヒアリング。そして、施主様の期待を超える高い提案力と施工品質、さらに充実したアフターフォローに東京ガスグループならではの安心感という6つです。特に個々のお客様を男女ペアで専任担当する当社の営業スタイルは、住宅業界ではちょっと珍しいかも知れません。
- 男女ペアの専任担当制にはどういう狙いがあるのですか
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金田氏
多くの場合、お客様はご夫婦でおいでになります。ですから、私たちも男女ペアでお伺いすればご主人様も奥様もそれぞれ相談しやすくなり、私たちも女性目線・男性目線でそれぞれ細かい部分までご夫婦のニーズをくみ取ることができるわけです。また、このコンビは、女性が営業+設計、男性が営業+施工という役割分担があります。つまり、男女ペアでヒアリングしプランを練り、女性が設計して男性が施工する……という形で進めて行くのです。
- すると女性が設計を担当することが多いのですね
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金田氏
そういうことです。営業担当は現在60人ほどいますが、その半数が女性で、ほぼ全員がARCHITREND ZEROを日常的に使用しています。ただ、営業は非常に忙しく取材対応が難しいので、今日は、この営業担当を作図やパース制作で支援している本橋さん、向井さんに来てもらいました。2人とも営業出身で営業と設計で10年以上のキャリアを積み、現在は技術グループでARCHITRENDと3Dカタログを活用しています。ARCHITRENDと3Dカタログに大変詳しいベテランですよ。
- かなり以前からARCHITRENDをお使いなのですね
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金田氏
10年ほど前までは手描きパースが得意なスタッフも多く、CGパース派と手描きパース派に分かれていましたが、現在はほぼ全員CGパース派です。手描きは微調整に時間がかかり、お客様の「床を白っぽくしてみたい」といったご希望に応えたり、複数のバリエーションを作るのにもなかなか対応しきれません。こういったお客様の細かな要望に応えながら効果的な提案を行うには、目で見て即座に理解できるリアルなパースが欠かせません。そして、限られた時間でそうした質の高いパースを作るには、ARCHITRENDが最適なのです。その意味では、3Dカタログも同じですね。これも私たちにとって無くてはならないツールの一つとなっています。
お客様に理解していただくことが何より大切だから
- 3Dカタログが欠かせないツールとはどういうことでしょう
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金田氏
私たちがお客様へのご提案に用いるパースは、単に「そんな感じ」の絵などではなく、リアルな商品を用いた具体的な提案とすべきだからです。当社は東京ガスのグループ会社なので、扱うリフォーム案件もキッチンやユニットバス等の交換が非常に多いんですが、こうしたキッチンやユニットバスのご提案では、「こんな雰囲気の対面式キッチン」ではなく、「お客様が欲しいキッチンは、このメーカーのこの商品で色は赤ですね?」と具体的に提案する必要があります。実際、ARCHITRENDで作ると本当に「そのまま」が出てしまうので、何となくのイメージでパースを作ると「私が欲しかったのは、このレンジフードじゃない!」なんて言われかねません。
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本橋氏
そうですよね。だからこそ、ARCHITRENDでパースを作るなら、3Dカタログで、どのメーカーの、どの機種で、どの色を……と、きちんと選んで具体的な内容を提案する必要があると思っています。キャビネットの並び方等も、下見積りを取ったのと同じように、ちゃんと配置できることが大事なんですね。
- その他に感じてらっしゃるメリットは?
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金田氏
たとえば「○○社のこのクロスを張りたい」と要望されたら、3Dカタログからそのクロスを取ってきて「○○社のこの色のアクセントクロスを入れると、こうなります」と具体的にお見せして確認していただける。これは非常に重要で、たとえば「どちらの色がお好みですか?」とか、「そのもの」を選んでいただけるのです。
……実際、そういう比較用パースをよく作ってもらってるよね? -
向井氏
ええ、作りますね(笑)。お客様が色について迷われた場合など、何パターンか作ってお見せするとなると、やはり「そのもの」でないとあまり意味がないですよね。3Dカタログから「そのもの」を選んで出してあげたいですよね。もちろん紙のカタログで分かるお客様なら良いのですが、そういう方はけっして多くありません。むしろ、実際にわが家へ入った時にどう見えるかイメージできない方や、入れてみた所を「ちゃんと眼で見て確かめたい!」というお客様の方がずっと多いのです。それに担当営業も、お客様が選んだ具体的な商品を把握してパース等で共有していれば、後々の現場トラブルなども減るのではないでしょうか。
- お客様にきちんと理解していただくって大切なんですね
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金田氏
何となく良い感じだから……だけでも「お任せするわ」と言っていただけますが、実はお客様はすごく不安なんですね。どんなものができるか分からないから、信頼してても不安で。もちろんでき上がって「やっぱり良かった」なら良いのですが、「何か違う」「こんな感じとは……」となると、「お客様が選んだタイルですよ」と言っても通じません。リフォームでは、思っていたより暗かったり既存の家具と合わないこともしばしば。だから、ARCHITREND+3Dカタログで作り出すリアリティが必須なのです。
- 御社の場合は「こんな筈じゃなかった」が無いのですね
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本橋氏
リフォームが終わり仕上がった部屋をご覧になったお客様から「本当にパースと同じ!」という声をよく聞きます。私たちも物件完成後、カメラマンを入れて撮影させていただくことがありますが、仕上がった写真と提案用に作ったパースを並べると、本当に良い感じに同じで……。イメージ通り!と大きな手応えを感じます。
iPadを用いた3Dプレゼンへ挑戦
- 1物件あたり何カットくらいパースを作成するのですか
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本橋氏
担当営業が見せたい所を中心に平均3~5カットといったところです。たとえばLDKの改装など、ビフォー/アフターで見せるとだいたいそれくらいの点数になります。もちろんプラン変更や色変更などでさらに増えることも珍しくありません。見せたい部屋の数が多かった時は、最大で8~9カット作りましたね。
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向井氏
そうですね。マンション等ではカット数は限られますが、たとえば鉄骨3階建てになれば部屋数が増えてカット数も増えます。基本的には内観ですが、先日は玄関位置を変えるというので外観パースも作りました。扱うのは住宅のみですが構造はいろいろです。
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金田氏
物件数で言えば、物件担当者から作図依頼を受けるのは月平均100件程度です。これを3名体制でサポートしています。ただ物件は大小あるし中にはパースを作らない物件もあるので、制作件数は20~25程度。それでもかなりの数ですが、ツールを上手く使って高品質を維持しながら効率的に制作できていると思います。
- 今後、何か試したい「見せ方」の工夫などお考えですか
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金田氏
現状では作成したパースを画像として提案書類に編集してご覧に入れていますが、この3月から営業全員がiPadを持つことになったので、2020年度はこのiPadを生かした提案を考えています。具体的には、パノラマと3Dモデルを用いた、動く3Dプレゼンテーションです。お客様に「わーっ」と驚いたり感動していただけるようなワクワク感を演出していきたいですね!
※役職等は取材時(2020年2月)のものです。