空創房、一級建築士事務所
より深く豊かなコミュニケーションへ
GLOOBEは個人事務所の最強の相棒だ
空創房は一級建築士 畝啓氏が主宰する一級建築士事務所。
保育園等の福祉施設から個人住宅まで、多彩な建築を手がけています。
基本的には設計~施工管理まで、1人で取組む個人事務所として、畝氏は長年にわたり他社の2.5次元CADを使ってきました。
そして2年前、さらなる効率化と品質向上の必要性を痛感した畝氏はGLOOBEの導入とBIM運用を開始しました。
GLOOBEを導入したきっかけ
個人事務所が住宅メーカー等に対抗するには、価格や技術力より施主への懇切丁寧な対応力が重要です。みっちり話を聞き、どんな生活をしたくてどんな施設がほしいのかを伺う、一種のカウンセラーですね。個人事務所はこうした動きもしやすいのですが、仕事が立て込むとこれも大変です。それで悩んでいた時に知ったのが「BIM」でした。
GLOOBEを選んだのは日本の建築に精通した会社の製品ということが大きかったです。
でも、乗り換えには時間をかけました。操作は分かりやすかったのですが、設計者として180度考えを変える必要があったんです。それは「図面のない設計」への適応。
モデルで設計するGLOOBEは、1枚1枚作図する従来の設計とは全く異なり、当初その従来式にこだわっていた私は悪戦苦闘していました。
ところがある時気付きました。情報は3Dモデルに入っているのだからそれで建物は建てられる。しかも、3Dの方が伝えやすいなら図面なんて要らない、と。
打合せはタブレットPCで3Dモデルやパースを活用
成果図面は、モデルが固まればほぼ自動で作成されますが、今は望まれない限り打合せに図面は使いません。タブレットPCで3Dやパースを見せ、その場で指示を貰うんです。クラウド経由でモデルを提供することも多いですね。施工者との打ち合わせも同様で、1時間もかかった現場会議も電話5分で完了です。
もちろん設計スタイルも一変しました。細かい寸法を気にしながら計算して確かめていたディテールを、リアルタイムに目で見てチェックし感覚的に進められる。簡単で早いし納まり等のミスもありません。
当然、単純作業は非常に削減されましたが、その分お客様とのやりとりをさらに密にしたので、あまり時短には……(笑)。
とにかくそんな私の業務スタイルを、GLOOBEが強力にフォローしてくれているのは間違いないですね。
※2015年秋発行のARCHITREND Magazine Vol.1で掲載したものです。役職などは、取材当時のものです。